大丈夫

大丈夫

救いはない

愛はない

許しはない

僕は君のそばにいないし

君は僕のそばにいない

だから大丈夫

悲しみだけを主調低音にして

月に照らされた

よるの葉のりんかくを

ゆっくりとなぞっていく

けして交わることはないし

けして分かりあうこともない

だから大丈夫

大丈夫なことなどひとつもない

だから

大丈夫

星月夜

星月夜いのちばかりの数えうた

それでよろしい

それでよろしい落ち葉を掃く

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（種田山頭火）

時は過ぎる

停滞のさみしさに

心細くもなる

僕の病気の来歴を

誰が尋ねよう？

どうにかしようとして

どうにもならない日々

ひととき、またひととき

不安や焦りが

胸に押し寄せる

いつからか

僕の中の他者が

そんな僕を

そのようである僕を

そっと見つめ

見守るようになった

空の空なればこそ

苦の苦なればこそ

ただ確実に

時だけは過ぎる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメントをくれたかた、ありがとうございます

悲しい天体

せめて優しい人間になりたかった

痛みを

知ればこそ

だけど

本当の痛みは

大抵

その逆の性向を

引き出していく

それが僕の

内面や精神を

信じきれない理由

善人なおもて往生す 、いわんや悪人をや

名のない領域の

悲しい天体

そこに僕の実体がある

いつだって

一生懸命に

還元

尽きる

僕にできること

どうすることもできず

還元していく

空に

風に

痛みだけを

あらわにして