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叫び [想い]


ちょっとしたきっかけで
自分の中の怪物が目覚める。

なんでもないことだと
努力や習慣や認識や技術で
押さえ込み管理してきたものが
突然、いやらしく波立つ。

子供たちが楽しそうにはしゃいで遊ぶ傍らに
アジサイが咲いている。
その茂る葉の深い陰影や
花の暗くくすんだ青の色が
ひどく気を滅入らせる。
そこにさす光のすべてが
空々しく感じられる。

ある全盲聾の学者が言った。

絶望足す意味は、苦悩だと。
苦悩引く意味は、絶望だと。

苦悩は人を生かすが
絶望は人を生かさないと。

意味、、。

難病に侵され、わずかに動く目の動きだけで
意思を伝達していたある人は、病が進行し
その最後の意思伝達手段さへ失われそうになった時に
これ以上の延命治療を拒んだ。

一方で僕の祖母は意思を受け取る、伝える能力を
失った状態でベッドの上で20年近く生きた。

意味を強く強く求める主体。
意味がなくとも生きられる生。
どちらも人間の姿かもしれない。

けれども僕の場合
自分の中の怪物が目覚めるとき
きまって主体の意味の喪失感が
心を乱暴に荒らし
生そのものの尊厳、輝きを奪う。

青空に向かって
まっすぐに顔を上げ
ひまわりが咲いている。

けれども、その根はすでに
汚染されている。

動物でもある人間
自然でもある人間
人間らしさなんて
簡単に打ち砕かれるのかもしれない。

言葉を失なった時
光と闇の中で
生理の真実を
つきつけられる。

老いること。
病むこと。
死に触れること。
そのすべてに心が
蝕まれていくようだ。

生きることは苦しい。

耐えがたい。

だから時には叫びたくなる。

苦しい!と。

ただ苦しい!と。

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